防衛省が初めて「特殊部隊」と明言した新部隊「特殊作戦群」はイスラム国や北朝鮮にどう対処する!

「特殊部隊」とは一般兵員から秀でた者を選抜した精鋭のみで構成され、特別な訓練を受けている部隊と国際的に定義されます。

陸上自衛隊初にして、唯一の特殊部隊である特殊作戦群。略称、SFGp。

同部隊は2018年4月に新編された陸上総隊の隷下部隊となっており、千葉県船橋市の習志野駐屯地に戦闘要員約200人、後方支援隊員100名規模の兵員で編制されています。

特戦群隊員らは高い空挺降下能力に水中浸透能力、とくに遠距離潜水能力を持ち、隠密上陸にも長けているともされ、陸上自衛隊全部隊の中で随一、対テロ能力や人質奪還能力といった現代の不正規戦に対応しうる高い能力を備えています。

有事には米軍グリーンベレーとの共同作戦を展開か

現在、日本国内にはアメリカ軍特殊作戦コマンドに所属する特殊部隊グリーンベレーの隊員が約400人駐留しています。特殊作戦群では、彼らとの共同作戦を将来的に考えているのか、共同訓練を行っています。

なお、海上自衛隊には特別警備隊と呼ばれる特殊部隊が編制されており、自衛隊では現在この二つの部隊が唯一の公式な自衛隊特殊部隊となっています。

ただ、裏にはカードで借金ダルマになった使い捨ての元自衛官で構成された非公式の不正規戦専門部隊が‥‥それはない。

2018年3月に廃止された中央即応集団と新編された陸上総隊。第一空挺団や特殊部隊を隷下に持つ防衛大臣直轄の部隊・陸上総隊とは?

2018年3月26日付けで、それまで編制されていた中央即応集団が廃止され、新たに陸上総隊が発足しました。

陸上総隊は旧・中央即応集団同様に防衛大臣直轄部隊であり、それぞれの方面隊の縄張りを越えて日本全国を警備担任区域としていますが、空自の航空総隊や海自の自衛艦隊とは異なり、陸自の陸上総隊ではあくまで方面隊の上級部隊ではないとの位置づけになっています。ただし、有事の際には方面隊の一部または全部を陸上総隊司令官の指揮下に置くことも可能であると解されています。

一方で、国際活動も任務の一つであり、国際緊急援助活動や海賊対策にも派遣されており、南スーダン支援、ソマリア海賊対策ミッション、福島第一原発ミッションなど多彩なキャリアを誇ります。興味深いのは、2008年の洞爺湖サミットにおいても対テロの側面から後方支援などの協力をしている点です。

陸上総隊は陸自唯一の特殊部隊「特殊作戦群」を隷下に持つほか、空中機動展開手段である第1ヘリコプター団、空挺作戦を遂行する第一空挺団、国際活動の切込み隊長役を務める中央即応連隊、その教育を施す国際活動教育隊、福島第一原発への対応を行った中特防や対特殊武器衛生隊も含んでいます。

これらの部隊のうち

・機動運用部隊(第一空挺団、第1ヘリコプター団など)
・各種専門機能部隊(特殊作戦群など)

というように2種の役割に分けて部隊の管理運用をしています。特戦は各種専門機能部隊です。

日本国内でテロが発生した場合、隷属している1900名の第一空挺団員や300名余りの特殊作戦群を即、第一ヘリ団の大型ヘリで全国展開させて空中から突撃させる事も可能にしているのが陸上総隊です。

陸上総隊まとめ

  1. 陸上総隊(旧・中央即応集団)は陸自でも最強と言われる各種精鋭部隊を隷属させている4000人規模の集団。
  2. 陸自唯一の特殊部隊「特殊作戦群」は陸上総隊直轄部隊。
  3. 日本国内でテロが発生した場合、即座に全国へ部隊を派遣させる最も頼りになる集団。
  4. 機動運用部隊と各種専門機能部隊に分けられて運用されている。
  5. 国際派遣専門部隊もおり、人道支援でも活躍する。
  6. 国外で紛争に巻き込まれた邦人を救出する「在外邦人等輸送」も任務。

それでは具体的に特殊作戦群の概要や装備について詳しく迫ってみましょう。


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陸自が初めて「特殊部隊」と正式に明言したSFGp・・特殊作戦群と創設の背景を妄想するぜ!

防衛省では特殊作戦群の編成式典は公開しても、訓練や装備品は一般にほとんど公開しないため、ここに記載したものはあくまで諸外国の特殊部隊の運用や装備から推察したものであり、実際の運用や装備と異なる可能性があります。ご了承ください。

“防秘”で秘匿された部隊の全容。元隊員が訓練や装備を口外すると逮捕される?

当然、陸上自衛隊きっての特殊部隊であることから、防衛省では特殊作戦群の部隊の詳細や訓練などは徹底的に秘匿。

作戦用のUSPタクティカル以外ほぼ完全に秘匿しており、部隊についての写真や情報は「中央即応集団(現在の陸上総隊)」編成式典時の報道写真などを除いて、ベールに包まれています。

日本の特殊部隊 2017年 03 月号 [雑誌]: ストライクアンドタクティカルマガジン 別冊
日本の特殊部隊 2017年 03 月号 [雑誌]: ストライクアンドタクティカルマガジン 別冊
B01N5XYKF6 | SATマガジン出版 |  2017-02-16
その公開行事であった編成式典で写真におさめられた隊員の姿もまた異様であり、素顔をさらした指揮官とは対称的に、隊旗を持った隊員は甲武装にバラクラバを被るという今までの自衛隊からは考えられない不気味な姿です。

自衛隊そのトランスフォーメーション―対テロ・ゲリラ・コマンドウ作戦への再編

「自衛隊そのトランスフォーメーション : 対テロ・ゲリラ・コマンドウ作戦への再編」(小西誠)

このような隊員個人の顔貌の秘匿は、単に雰囲気を煽っているのではなく、少人数のゲリラによる浄水施設や携帯基地局への侵入、電気事業者の鉄塔のボルト抜きなどといった都市部のインフラ重要施設に対する破壊活動、コマンドゥ攻撃の対処や、対ゲリラ戦闘が主任務であることを表していると言えるでしょう。


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