2018年3月26日付けで、それまで編制されていた中央即応集団が廃止され、新たに陸上総隊が発足したが、陸上総隊は旧・中央即応集団同様に防衛大臣直轄部隊として、それぞれの方面隊の縄張りを越えて日本全国を警備担任区域としていることが特徴だ。
ただし、空自の航空総隊や海自の自衛艦隊とも異なり、陸自の陸上総隊はあくまで方面隊の上級部隊ではないとの位置づけだ。ただし、有事の際には方面隊の一部または全部を陸上総隊司令官の指揮下に置くことも可能であるとしている。
一方、国際活動も任務の一つであり、国際緊急援助活動や海賊対策にも派遣されており、南スーダン支援、ソマリア海賊対策ミッション、福島第一原発ミッションなど多彩なキャリアを誇る。
陸上総隊は陸自唯一の特殊部隊「特殊作戦群」のほか、空中機動展開手段である第1ヘリコプター団、空挺作戦を遂行する第一空挺団、国際活動の切込み隊長役を務める中央即応連隊、その教育を施す国際活動教育隊、福島第一原発への対応を行った中特防や対特殊武器衛生隊も隷下に持つ。
これらの部隊のうち
・機動運用部隊(第一空挺団、第1ヘリコプター団など)
・各種専門機能部隊(特殊作戦群など)
というように2種の役割に分けて部隊の管理運用をしている。特戦群は各種専門機能部隊だ。
日本国内でテロが発生した場合、隷属している1900名の第一空挺団員や300名余りの特殊作戦群を即、第一ヘリ団の大型ヘリで全国展開させて空中から突撃させる事も陸上総隊は可能にしているのだ。
陸上総隊まとめ
- 陸上総隊(旧・中央即応集団)は陸自でも最強と言われる各種精鋭部隊を隷属させている4000人規模の集団。
- 陸自唯一の特殊部隊「特殊作戦群」は陸上総隊直轄部隊。
- 日本国内でテロが発生した場合、即座に全国へ部隊を派遣させる最も頼りになる集団。
- 機動運用部隊と各種専門機能部隊に分けられて運用されている。
- 国際派遣専門部隊もおり、人道支援でも活躍する。
- 国外で紛争に巻き込まれた邦人を救出する「在外邦人等輸送」も任務。
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