防衛大臣直轄の陸上総隊が方面隊から独立のうえで、直轄部隊を持つ理由とは?

2018年、陸上自衛隊にそれまで編制されていた中央即応集団が廃止され、新たに陸上総隊が発足した。

陸上総隊はこれまでの中央即応集団同様、各方面隊から独立の上で直轄部隊を有し、防衛大臣より直接の指揮を受けて作戦を遂行する。それぞれの方面隊の縄張りにとらわれず、日本全国を警備担任区域として活動できるのが大きな特長だ。

ただし、陸上総隊が方面隊から独立していると言っても、空自の航空総隊や海自の自衛艦隊と異なり、その指揮権限は直轄部隊のみ。あくまで平時においては方面隊の上級部隊ではないとの位置づけだ。ただし、万が一の有事の際は必要とあらば、直轄部隊以外にも、各方面隊の全部又は一部を陸上総隊司令官の指揮下に置くことも可能であるとしている。

陸上総隊の直轄部隊とは?

平時において陸上総隊は直轄部隊を隷属させているが、機動運用部隊と各種専門機能部隊と2種の役割に分けた上で、それぞれの部隊の管理運用を行う。

陸自唯一の特殊部隊・特殊作戦群のほか、空挺作戦を遂行する第1空挺団、主に水路潜入を遂行する水陸機動団、それら部隊の空中機動展開を支援する第1ヘリコプター団、国際活動の切込み隊長役を務める中央即応連隊、その教育を施す国際活動教育隊、福島第一原発への対応を行った中央特殊武器防護隊や対特殊武器衛生隊等を直轄部隊に持っている。

陸上自衛隊特殊作戦群(略称・SFGp)が不正規戦に対応する

 

とくに栃木県にある宇都宮駐屯地に駐屯する700人規模の中央即応連隊は陸上総隊の主幹部隊として機能する。

陸上総隊まとめ

陸上総隊の大きな利点は防衛大臣直轄であること、精強な直轄部隊を持つこと、さらに各方面隊から独立することで方面隊の管轄を超え、迅速に大規模な直轄部隊を送り込めることに尽きる。

日本国内で有事が発生した場合、すぐさま防衛大臣の命令で隷属している1900名の第1空挺団員、300名の特殊作戦群といった精鋭部隊を迅速に第1ヘリ団の大型ヘリで全国展開できるのだ。

一方、人道支援など国際活動も任務の一つとなっており、国際緊急援助活動や海賊対策にも部隊が派遣されている。

  1. 陸上総隊(旧・中央即応集団)は陸自でも最強と言われる各精鋭部隊を隷属させている4000人規模の集団。
  2. 陸自唯一の特殊部隊「特殊作戦群」は陸上総隊直轄部隊。
  3. 日本国内で有事が発生した場合、即座に全国へ部隊を派遣させる最も頼りになる集団。
  4. 機動運用部隊と各種専門機能部隊に分けられて運用されている。
  5. 国際派遣専門部隊もおり、人道支援でも活躍する。
  6. 国外で紛争に巻き込まれた邦人を救出する「在外邦人等輸送」も任務。

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