3自衛隊それぞれの広報施設をご紹介。誰でも入場可能

3自衛隊それぞれの広報施設をご紹介

埼玉県と東京都の県境にある朝霞駐屯地に隣接している陸上自衛隊の広報センター「りっくんらんど」は、陸上自衛隊の装備類をほぼ網羅した資料館です。

2010年7月23日には来館者が100万人を超え、自衛隊の常設広報施設としては大変な人気スポットとなっています。民主党が2010年11月1日より2011年2月1日までの時限措置で有料にしましたが、現在は無料で誰でも入場できます。

屋内には対戦車ヘリコプター「コブラ」、屋外にはUH-1Hヘリの実機が展示されています。施設内の売店ARMY SHOP SAKURAでは自衛隊グッズなどが販売されています。

また、ヘリに体験搭乗してみたいけど、なかなかチャンスがない……という方は、りっくんランドにて体験搭乗抽選をしている日もあるので、出かけてみてください。

全国の各陸自駐屯地に設置されている自衛隊の歴史を学べる資料館「防衛館」といった広報施設もあります。

お次は海上自衛隊呉史料館 の「てつのくじら館」。こちらは海上自衛隊の歴史の理解を目的に2007年4月5日にオープンしました。

退役した自衛隊の潜水艦をそのまま広報施設として利用されているのが圧巻です。領海警備任務中の自衛隊の潜水艦は海中に潜んでいますから、その全体像はなかなかお目にかかれません。

しかし、ここでは陸上に実物の潜水艦「あきしお」が、ほぼそのままの状態で鎮座しており、近くの道路を走る市営バスの車体と比べても、その大きさにはびっくりです。

元自衛官がボランティアで施設の解説も行っており、詳しい説明も受けられます。

 

退役した海上自衛隊潜水艦の操縦席

さらに太平洋戦争で海軍特攻隊員が出撃したことで知られる鹿児島県鹿屋にあった鹿野飛行場。海上自衛隊には鹿屋航空基地史料館もあります。

鹿屋航空基地史料館では特攻隊の貴重な資料が豊富です。実物のゼロ戦も展示されています。

一方、航空自衛隊の広報も負けてはいません。

エアーパーク / 航空自衛隊浜松広報館(静岡県浜松市)

航空自衛隊には広報施設として静岡県浜松市西区に航空自衛隊浜松広報館『エアーパーク』があります。入館料は無料です。

一階にはずらりと並んだ航空自衛隊の航空機の実機(退役機など)が展示されており、圧巻です。

航空救難団で配備されたバートル救難ヘリ。保存状態は最高。

二階には実際に配備されていた対空機関砲VADS(!)のほか、レーダーサイトで使われていたレーダーコンソールなどの機器類も!

航空自衛隊のレーダーサイトの役割とは?

さらに民営売店のミュージアムショップ『ツバサ』では浜松基地の各種部隊ワッペンや「東京銀座コロンバン」と提携したオリジナルクッキーなどのお土産が購入可能。自衛隊公式腕時計こと「KENTEXの陸、海、空自衛隊デザイン時計を各種取り揃えています」とのことです。

自衛官の愛用腕時計と入隊予定者のベストバイ腕時計は?

3階には飛行機の操縦を疑似体験できる簡易シミュレーターも設置され、体験可能。また、浜松基地のすぐそばに併設されているので、広報館内の3階階段からは基地の滑走路が眺め放題なのもうれしい!

エアーパーク // 航空自衛隊浜松広報館 公式サイト(防衛省) http://www.mod.go.jp/asdf/airpark/

自衛隊記念祭、記念行事とは?

3自衛隊の駐屯地、基地、分屯地などは年に一回、地域住民を対象として自衛隊の業務を広報するため、一般公開しています。これらを開庁記念行事や記念祭と呼びます。一般人を対象として開放されており、基本的に誰でも入場できます。普段入れない駐屯地の中を探索してみましょう。

ただし、立ち入り禁止の場所もあるので注意が必要です。

また、これまで展示されていた銃器には自由に触れましたが、近年では銃器を置いたテーブルの周りをロープで囲んで一切触れさせないようになってしまいました。

これは2012年4月に「自衛隊が一般市民に銃を触らせるのは銃刀法違反だ」として市民団体に防衛省が告発されたことが理由です。

航空自衛隊の装備品に興味を示す男の子。基地際は装備品の展示も豊富。

なお、入場料は一切かかりませんが、自衛隊員や業者による美味しい模擬店が多数出店されており、それらでの喫食はもちろんお金がかかりますのでお財布は忘れずに。

自衛隊の売店って一般人でも買えるのですか?

買える物と買えない物があります。米軍や自衛隊の基地内売店はPXと呼ばれ、主に隊員向けに私物品としての迷彩服ブーツ、各種戦闘装着セットなど、さらには食料品や日用品、雑誌なども販売しています。

自衛隊PXは訓練用品から特殊雑誌まで揃う!?

PXはまるで店長が自分の趣味でミリタリーグッズを無理やり並べたコンビニ……みたいな感じです。

記念祭入場者がお土産として迷彩シャツやバッグを買っていく例が多いようです。自衛隊でしか買えない自衛隊土産として有名な「撃」というシリーズもあります。現在ラインナップされているのは饅頭、カレー、せんべいなど。

http://www.boueinews.com/geki/

また、隊員の出店もあります。

陸海空の記念祭はそれぞれどういったもので、何が楽しめるのですか?

  1. 自衛隊の各種車両に試乗
  2. ヘリコプター体験飛行
  3. 実際の装備品の見学
  4. 音楽隊による演奏
  5. 戦闘訓練展示など

具体的には上のようなイベントが行われています。自衛隊の記念祭では普段では絶対に体験できない自衛隊の車両や銃、そして模擬戦闘も近くで見られます。

スタンプラリーに興じる小さな子。

中でも、陸上自衛隊では模擬戦闘が目玉と言っていいでしょう。目の前で迫力の模擬戦闘や演武を披露してくれます。

カメラを忘れずに!

また、車両やヘリコプターの体験搭乗も大人気です。ヘリの体験搭乗が実施される駐屯地は限られ、抽選が大半ですが、当選すると一生忘れられない思い出になるでしょう。

また、中には戦闘糧食の試食会も行ってくれる駐屯地もあるようです。航空自衛隊の記念祭は航空祭と呼ばれ、ブルーインパルスの演技や大型輸送機や戦闘機などによる異種混合飛行展示などなど、非常にダイナミックなのが魅力。千歳、百里、入間などの航空祭はどこも毎年盛況。

海上自衛隊でも護衛艦などへの体験搭乗があります。ちびっ子ヤング大会は海上自衛隊のお祭り。いわゆる基地の開放イベントのこと。ちびっ子やヤングを対象にしていますが、別にそれ以外の人が入場しても大丈夫。自衛隊のセンスがキラリと光るネーミング……?なお略称は「ちびヤン」です。