自衛官の認識番号と認識票とは?認識票を歯に挟むための切り欠きは都市伝説!?米軍と自衛隊の認識票を比較して真相に迫るぞ!



諸外国軍では兵士それぞれに認識番号が与えられているが、日本の自衛隊員も例外ではない。

有事の際に隊員の身元識別に使用されるほかにも、隊員が公務中に不慮の事故、災害などにみまわれた際に隊員を識別するために役に立つ。

平時でも航空機事故などの際の身元の識別に利用される場合もある。

陸上自衛官の場合、頭にG(Ground Self-Defense Force)、海上自衛官の場合はM(Maritime Self-Defense Force)、航空自衛官の場合はA(Air Self-Defense Force)が付いた認識番号を割り振られる。

そして自衛隊員にそれぞれ与えられるこの認識番号は一字の間違いなくステンレス製の認識票に刻み込まれており、隊員はそれを任務中に首からぶら下げている。

自衛隊の認識票の材質や仕様

自衛隊員が身に着けている認識票は厚さ0.5ミリ、5センチ程度の大きさで、米軍と形状はほぼ同じ二枚組の「複式」タイプだ。しかし、材質に違いがあり、米軍がアルミニウム、自衛隊はステンレススチールのつや消しとなっており、頑丈だが少々重い。

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米軍タイプの市販品

なお、二枚の認識票が重なり合っても金属音を発しないように、米軍の認識票は全体をゴムで包んで金属音を減少させているが、陸上自衛隊の認識票は全体をビニールで覆った仕様となっている。

また、認識票に記載された原稿は米軍のものが、深めが特徴の打刻方式、自衛隊は浅めの機械刻印方式となっている。

自衛隊の認識票を自衛官が付ける場合とは

航空自衛隊の「認識票に関する達」の第5条において、認識票は次のいずれかに該当する場合に着用しなければならないと細かく定められている。

航空自衛隊の「認識票に関する達」の第5条

(1) 自衛隊法(昭和29年法律第165号)第6章の規定に基づき行動する場合

(2) 航空機に搭乗する場合

(3) 外国において行う国際貢献に関する業務に従事する場合

(4) 訓練または演習に参加する場合

(5) 部隊等の長が特に必要と認める場合

典拠元 http://www.clearing.mod.go.jp/kunrei_data/g_fd/1963/gy19630904_00048_000.pdf

また、達によれば『認識票は自衛官に交付する』と定められており、自衛官以外の自衛隊員、すなわち事務官や技官、教官などへ交付されるという文言はない。


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諸外国軍の認識票について

自衛官が首にかけている認識番号が刻み込まれたこの「認識票」だが、アメリカ軍兵士も同様のタイプを配備していることは有名だ。その外見にちなんで英語圏ではドックタグ(犬の鑑札)とも呼ばれており、日本でもドックタグという呼び名のほうが認知されているだろう。

二枚組みの小さな金属プレートを首から下げる兵士を映画などで見たことがある方はきっと多いと思います。

これには兵士の氏名や血液型、所属などが書かれており、やはり兵士が命を落とした際の身元確認のために使用されます。

アメリカ軍においては通常、首から下げるほか、爆風による飛散を防ぐため、コンバット・ブーツの編上げの中に入れます。

アメリカ国内においては、内戦時代から兵士が自分の身元を明かすため、紙や木片などに名前を書いて身に着けていました。それは軍としては非公式でしたが、兵士の士気向上に役立つとして軍もその有用性を認め、正式に支給をして着用を義務化しました。

このようにして生まれた認識票制度は現在もアメリカ軍をはじめとして各国で続けられています。なお、アメリカ軍のものには本人の宗派(キリスト教徒や仏教徒など)も明記されており、とても親切と言わざるを得ません・・・。

旧日本軍でも認識票が兵士に支給されていました。旧軍では小判型タイプで所属部隊と認識番号が刻印されていました。

スマートドッグタグ

現在、アメリカ軍ではドッグタグの中に集積回路を埋め込む試験を行っている。いわば、”スマートタグ”とでも言うべきもので、負傷した兵士の野戦病院への即時の無線リンクは後続の治療をスムースに行わせるとのことだ。

米軍のドックタグにつけられた切り欠きの”神話”と”真実”のおはなし

さて、かつての米軍のドックタグには、縁(ふち)の一カ所に切り取ったような部分があった。これは俗に「切り欠き」と呼ばれていたが、それが設けられた理由として以下の役割が比較的広く信じられている。

それが、冷たく硬直した兵士の口を手で開けたうえで認識票を歯にしっかりと挟み込むために切り欠きが設けられたというもの。

認識票をガッチリ上下の歯で固定したうえで、兵士の亡骸を土の中に埋葬し、ドッグタグは複式になっているのでもう一枚は部隊に持ち帰り「兵士が義務を果たした証拠」として部隊長の承認を受け、兵士の遺族のもとへ遺品として届けられる・・・という運用方法があったからとされている。

筆者が以前見た映画「84★チャーリーモピック」というベトナム戦争ものの作品でも、それは一部描写されていたが、ドックタッグを亡骸の口の中の歯で固定するというよりは普通に口内へ押し込み、その上からODのガムテープで口をふさぐというものであった。

84☆チャーリー・モピック [VHS]

「84チャーリーモピック」

しかしながら、この「切り欠き」、アメリカ軍では1968年ごろ以降にはすでに廃止され、現在支給される現行型ドッグタグにはない。

そして、在日アメリカ海兵隊のホームページで2006年2月10日金曜日に発表された五大湖軍事史博物館教育収集所長のインタビュー記事にて、亡骸の歯をこじ開けるための切り欠き説が明確に否定された。

記事によれば「ドックタグの切り欠きの理由は打刻機に固定させるための固定ガイドが”真実”であり、亡骸の歯をこじ開けるのは”神話”に過ぎない」とのことだ。

なお、所長はこの”神話”の調査のプロセスでドックタグのボールチェーンの玉の数は365個で一年を表しているという新たな”神話”の発見もした。

自衛隊のドッグタッグに切り欠きはあるのか?衝撃的な事実が発覚

では、日本の自衛隊のドッグタグを見てみよう。なんと、切り欠きがあるではないか。

しかも、前述した航空自衛隊が公表している「認識票に関する達」という公的文書には、しっかりと「切り欠き」についての記述があり、切り欠きの部分を図で指し示した上で、その目的を「死者の歯をこじあける場合に使用する」と説明している。

「認識票に関する達」を各自で実際に確認していただきたいが、自衛隊認識票にもこの「切り欠き」があるのがなんとも切ない。

この認識票の切り欠きの理由を、歯のこじ開けのためとするか、打刻のための固定ガイドのためとするか・・・それはあなた次第。ただし、自衛隊では生きていない者の口をこじ開けることに使うと明確に説明されているのである。

民間人が自衛隊の認識票を付ける場合があるってホント?

実は民間人もこの自衛隊の認識票を付ける場合がある。

体験入隊や体験搭乗などの参加者が自衛隊の航空機に搭乗する際は、この認識票が隊員より渡され、各自が首にかけるが、万が一の墜落時に遺体の身元を確認するための手段が、この認識票というわけだ。

また勉強になったね!無断転載はしないでね。

参考とさせていただいた文献各種
http://www.clearing.mod.go.jp/kunrei_data/g_fd/1963/gy19630904_00048_000.pdf
http://www.kanji.okinawa.usmc.mil/News/060210-tags.html


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