海上自衛隊の任務と役割
海上自衛隊では、日本のシーレーン防衛や核ミサイルの迎撃任務を担っているほか、日本の南極観測にも協力しており、砕氷艦「しらせ」 による人員輸送および基地を維持する燃料や食糧、機材輸送などの民生協力も行われています。
1999年3月22に起きた外国の工作船不法侵入と、それを追跡し攻撃した海保・海自の一連の行動「能登半島沖不審船事件」は海上自衛隊にとって初の海上警備行動となった事件です。
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海自の伝統儀式
さて、陸自と海自にはそれぞれ旧軍からの興味深い風習や伝統が生きています。それらを少しご紹介いたします。まずは艦が出航する際に帽子を上げて振る「帽振れ」。「入港ぜんざい」は日本海軍において母港に帰港する前夜、艦艇乗組員の労を労うために振舞われていたありがたいぜんざいで、海自も行っています。
海自の金曜日は黄金色の金曜日。毎週金曜は食事にカレーライスが配給されるのです。
これは船の上でも曜日感覚を忘れないようにと日本海軍から続く伝統の一つ。
その美味さも旧軍から受けつがれており、今までかたくなに国防秘密として扱われてきたレシピはなんと現在では防衛省海上自衛隊の公式ホームページ上で公開されています。
ありがたい情報公開です。現在では海自のみならず、陸自や空自でも金曜日にカレーライスを出す部隊があります。
全員カレー食っていいとは。ありがたや。
海自の総員離艦安全守則
万が一、海自の鑑定に不測の事態が起きて、乗員が艦から離れる場合はあらかじめ定められた「総員離艦安全守則」に基づいて速やかに離艦を実施する!
「総員離艦安全守則」
1 あわてるな。
2 衣服を着用せよ。
3 救命胴衣を着用せよ。
4 早く艦から遠ざかれ。
5 集団を作れ。
6 無理な泳ぎをするな。
7 水中爆発及びサメに注意せよ。
やはり、サメにも注意しなければなりません。
海自の艦艇
海上自衛隊には、通常の護衛艦よりも強力なイージスシステムとレーダーを備え、同時に多数の目標を迎撃できるイージス艦が多数配備されています。
ヘリコプター搭載護衛艦をDDH、汎用(はんよう)護衛艦をDDと呼びます。
ゆら 海上自衛隊の輸送艦。 しらせ 南極観測任務で派遣されている海自の砕氷艦。
しまゆき 海上自衛隊史上初、女性艦長が指揮する練習艦である(※2013年6月17日現在)。
ヘリ用甲板はあるがヘリ格納庫が講堂として改装されているためヘリの格納は不可。
ひゅうが 海上自衛隊が配備している護衛艦。
形は今までの護衛艦とはあきらかに異なっておりその形状をもってして事実上の空母とする見方もありますが、ヘリコプターの離着陸能力しか持たず、いわゆる艦載機を載せた空母とは全く異なっています。
米軍の原子力空母「ジョージ・ワシントン」よりもはるかに小さいんです。
なお女性自衛官が17名乗艦しており、彼女らの専用スペースも設計当初から考慮され、設けられています。
2013年6月、自衛隊の艦艇史上初、米軍のオスプレイが着艦。
敷設艦 ふせつかん 各種ケーブルを水中に設置する作業船。艦の後部に敷設装置が装着されている。
潜水艦
海自に配備され、海中深く潜行し敵艦を攻撃する艦。艦内には余分なスペースもないことから、災害派遣には一般的に不向きである。
そうりゅう 海上自衛隊の最新型潜水艦。
やえしお 海上自衛隊に配備されているおやしお型潜水艦の9番艦。
LCAC
海上自衛隊が配備するエア・クッション型揚陸艇。
いわゆるホバークラフト。巨大な推進用プロペラを二基設置しており74式戦車も楽々運搬可能。
バルカン砲で武装している。もともと、輸送艦おおすみの搭載艇であったが、その後、自衛艦として種別変更。
ミサイル艇
海自の配備する艦艇。高速機動力を活かしミサイル攻撃を実施する。
海上自衛隊の航空機
救難飛行艇US-2。右主翼付け根に動力式高揚力装置である”隠しエンジン”が一発余分についている。
海上自衛隊も航空機を運用しています。とくに海上自衛隊が運用する航空機と言えば救難飛行艇です。
大型輸送機C-130R
さらに現在、海自でも大型輸送機C-130Rが配備されています。
海自の職種
降下救助員
海上自衛隊の救助要員の名称。養成訓練は地獄の一言。救急救命士や准看護師の資格を持つものもおり現在150名がいる。採用条件は海上自衛隊航空電子整備員(センサーマン)である男性曹士隊員であって身体的能力は呼吸停止 1分以上など細かな基準がある。
http://www.mod.go.jp/msdf/tateyama/myweb7/uh_60j.htm
HRS
海上自衛隊内の資格である(Helicopter Rescue Swimmer)
海自の協力した作品各種
テレビドラマ「世にも奇妙な物語」には、海上自衛隊の護衛艦乗組員が次々と神隠しにあう「無人艦隊」という作品が単発で存在します。
撮影協力に当時の防衛庁、海上自衛隊がバックアップしており、護術艦「はたかぜ」が登場しました。なぜ「ヨニキモ」で自衛隊を出す気になったのかわかりません。
まあ、考えてみれば奇妙な話ですよね。そのほか、人気アニメ「名探偵コナン」の劇場版にも海自が協力しています。
海自の業界用語
F作業
艦艇乗組員の海上自衛官が余暇時間に魚釣りをして楽しむこと。大湊のイカはとくに絶品らしい。釣れたらその場でイカソーメンにして食うのも乙だが甲板上で「一夜干し」にしたイカもまたひとしおらしい。
フカ警戒員
海自の溺者救助訓練にて64式小銃を構え鮫を警戒する隊員。
Z旗
旧日本軍では武運を祈って使用する慣例があった。海上自衛隊ではその慣例は長らく絶えていたが、2011年に行われた沖縄県南東海域での日米合同軍事訓練においてイージス艦「ちょうかい」のマストに掲揚された。
後発航期
艦艇の乗組員が遅刻して出向に間に合わなかったことを指す。旧軍であれば刑務所に入れられ、戦争中であれば敵前逃亡とみなされる可能性もある。
えと袋
吐しゃ物入れ用袋。つまり「エチケット袋」を短縮したもの。
総員起こし
海上自衛隊での起床のことである。ラッパが鳴るとすぐさま起床、ベッドメイク後、すぐ点呼。
上陸止め
海自の艦艇乗組員に対して発令されることがある「艦から降りちゃだめ」という命令。
自衛艦
海上自衛隊の艦艇の総称。陸自の手漕ぎボートは自衛艦とは言わない
艦上体育
海上自衛隊の艦艇乗組員は船の甲板上でエアロビクスやランニングなどしてトレーニングを行っている。
練習員
海自の新人2士がこう呼ばれる。
露頂
水中を潜行中の潜水艦が潜望鏡を海面に出せる深さまで深度を変えること。
礼砲台
海自に観音埼礼砲台というものがある。礼砲とは外国艦艇に対して行う国際的な儀礼。起源としては、太古の昔の砲は、連続射撃ができない事から、入港前に発砲する事により、入港時の攻撃をしないという友好の意思表示として行われていたそうだ。
典拠元
http://www1.cts.ne.jp/~fleet7/Museum/Muse235.html
海自のハイテク装備
FCS-3
海上自衛隊の艦載用パルス・レーダー。
OPS-24
世界初の艦載用アクティブ・フェーズドアレイレーダー。
サンド・パワー
海上自衛隊の艦艇が装備する電池要らずのエコ電話なのだ。マイクに向けて発音すると微弱な電気が発生しそれを永久磁石で増幅することによりもう一対の電話に声が届くというすごい電話。停電でも使える。
ハープーン
アメリカが開発した対艦ミサイルで自衛隊でも導入されている。
LARD
音響発生装置です。世界の警察や軍隊が配備し日本の水産庁の捕鯨船や海自も配備しています。水産庁では以前から捕鯨船がシーシェパードというテロリスト集団 (アメリカと日本、カナダの各政府からテロリストと名指しされております)からの深刻な攻撃を受けており、配備にあたっては水産庁が警察にお伺いを立てて「武器じゃないよね?」と確認の上で採用していますので、武器ではなく違法性はないとのことです。
CIC
海軍(日本海上自衛隊含む)の戦闘艦に設けられた指揮所。戦闘情報の中枢でありレーダー情報や通信まで攻撃から防御まですべてを掌る。つまりは映画でおなじみの「何個も並んだ液晶画面の光にオペーレータの姿がぼんやりと照らし出される薄暗い狭い部屋」
CIWS
Close In Weapon Systemの略で艦艇に搭載される。20㎜機関砲とレーダーを組み合わせた対空システムである。自艦に接近する敵航空機やミサイルなどをレーダーで探知し高速発射の20ミリ砲で迎撃する。