陸上自衛隊の指向性散弾と地雷の配備について

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対人地雷の廃止と対人障害システムへの移行
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日本政府は、対人地雷の使用、貯蔵、生産及び移譲の禁止並びに廃棄に関する条約を批准したために自衛隊でも2003年までに対人地雷が廃棄されました。

対人地雷の使用、貯蔵、生産及び移譲の禁止並びに廃棄に関する条約とは?

同条約は、対人地雷の使用ならびに、開発、生産、配備などを禁止した国際的な条約です。締結国は、すべての対人地雷を廃棄し、撤廃することなどが義務付けられています。日本政府は97年に署名して、99年から効力が発生しています。

地雷問題・対人地雷禁止条約(オタワ条約)の概要 | 外務省

http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/arms/mine/genjo.html

2003年、当時の小泉総理が見守る中、北海道美唄市の日本油脂で対人地雷の爆破処理作業が行われ、その様子は北通群により小泉総理の元へと中継されました。
「人道的見地からわが国は対人地雷禁止条約をアジア太平洋諸国に率先して締結しました。本日の廃棄が契機となって全世界の対人地雷の廃棄が加速されることを祈る。防衛庁・自衛隊としても廃棄後も我が国の防衛に遺漏なきよう万全の覚悟であたる所存です」との宣言が出され、自衛隊での対人地雷の運用は2003年、終わりを迎えました。

現在配備される「対人障害システム」とは?

日本は対人地雷の使用、貯蔵、生産及び移譲の禁止並びに廃棄に関する条約を批准したため、対人地雷の所有はできなくなった・・と書きましたが、これには実は言葉のマジックがあり、自動的に爆発しないものなどは適用外となっていることに注意が必要です。

自動的に爆発しないモノとは、遠隔操作で任意に爆発させることが可能なリモコン操作タイプの対人地雷や、さらに対戦車地雷は規制にかからないため、そのまま使用が継続されています。

なお、現在陸上自衛隊では遠隔操作型の対人地雷を「地雷」と呼ばず、「指向性散弾」と呼んでいますが、一方で自衛隊員は演習時の花摘みを「地雷埋めてくる」と呼んで、厳重に暗号で管理しています。

陸上自衛隊が使用しているアメリカ軍のクレイモア地雷と同タイプの対人指向性散弾FFV 013と一連のシステムを「対人障害システム」と呼びます。

裏表を間違うと危険なので、きちんと注意が書いています。

なお、アメリカ軍には「機動阻止システム」というものがあり、ヌルヌルした液体を任意のエリア全体に散布することによって敵の動きを封じるというものです。

87式地雷散布装置

ヘリコプターの両サイドに散布装置をつけて空中から投下する対戦車地雷です。この装置にも対人地雷散布タイプがありましたが、こちらも条約批准により退役しています。

地雷に対応するカウンター装備

現在、自衛隊には敵が仕掛けた地雷へのカウンター兵器として戦車の前面に取り付けた回転式のマインローラー式処理装置や、ロケットで爆薬のついた綱を地雷原へ飛ばして誘爆させる92式地雷原処理車などが配備されています。


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