自衛官の結婚事情

意外とユルい国防さんの結婚事情

妊娠・出産、そして子育てというオンナ本来の持つ願望を達成すべく「稼げるオトコ」を血眼になって探す昨今の女性たち。そこらへんの非正規雇用の若い男にはわき目もふらず、官僚、市町村職員、警察官、消防士など稼ぎの良い公務員のオトコを追い掛け回している。自衛隊員もまた婚期を逃すまいと焦る女性から注目される職業だ。

そのおかげで男性自衛官が婚期を逃すことは減少傾向にあるの定かではないが、自衛隊員とのインターネット結婚あっせん業者などが相次いで創業している。

しかし、民間人の女性が男性自衛官を求めても、男性隊員は麗しの女性自衛官と結婚してしまう場合も多い。自衛隊には男女の性差による給料格差は一切なく、自立心の強い女性自衛官は男性自衛官同様に稼いでいる。ゆえに男性隊員にとって魅力的なのは、なんといってもオトコに依存しない同じ女性自衛官だ。

昔ながらの自衛隊員同士の結婚が、親族の犯歴や身辺調査などもさほど厳しくなく、上司に文句も言われず一番無難という実情も。

新入隊員は当然ながら駐屯地、基地内での集団生活だが、この教育期間は入隊前に結婚している隊員であっても、夫婦生活は不可。新隊員教育が終わっても、すぐには外の生活を送ることは許されず、甘い生活はまだまだ先である。

なお、自衛官の結婚に制限はあるのかと否かだが、当然と言えばそれまでなのだが、婚姻の自由は日本国憲法第24条で認められており、自衛官だからといってその権利が奪われることはない。現状では結婚相手の国籍の制限などはなく、どこ国の誰と結婚しても当事者同士の自由。実際に韓国人や中国人と結婚した現職の自衛隊員は多く、陸上自衛隊14万人中約500人、海上自衛隊4万2000人中約200人、航空自衛隊4万3000人中約100人の計800人が外国人の配偶者を持っているとの報道もある。

例として、アメリカ軍では外国人と結婚するには上官の許諾が必要となり、国務省では90日前までに届け出するように規定され、当然のごとく厳しい身辺調査も待っている。当然、自衛隊でも結婚の際は上官に報告が必要。さらに結婚相手の「身上調査」が自衛官、技官、事務官、教官など全隊員に課せられてもいる。情報保全隊は自衛官の家族をも調査対象としているが、結婚相手が共産圏の国籍の場合、出世が厳しくなり、かなりの不利益を被るとのこと。情報保全隊については以下でご紹介している。

自衛隊にも諜報や防諜部隊はある?

また、自衛隊では隊員の自己管理の問題から、部下の借財(借金)について上司は異様に目を光らせている。借財の早期発見に努めるよう、防衛省も通達を出している。借財の状況によっては「こんな借金あるのに、どうやって結婚式上げんのよ!もうっ!キーッ!」と上司からストップがかかることも珍しくないというのだが……。

アメリカ人女性と結婚した第1空挺団員のおはなし

CNNの報道では第1空挺団の男性隊員がアメリカ人女性と結婚したことを報じている。

記事によれば、ひょんなことから自衛隊員と知り合い、交際を初めてゴールインしたアメリカ人女性は、自衛隊員の上司から結婚の許可を得るのに苦労したとのことだ。そして、この女性は自らの資産状況や職歴、家族の詳細など、たくさんの個人情報を自衛隊に提供しなければならなかったとしている。半ば当然のように自衛隊による調査が行われているというわけだ。

アメリカと言えば、日本の同盟国だが、実際問題として、自衛官がアメリカ人と結婚するのは難しい現状だ。

女性自衛官と結婚したアメリカ兵のお話

ブランドン氏は米国海軍の宗教プログラムのスペシャリスト、百合子氏は日本海上自衛隊の情報スペシャリスト。9ヶ月のお子さんと横須賀海軍基地にて。 TYLER HLAVAC /スターとストリップPHOTO: TYLER HLAVAC / STARS AND STRIPES 出典 https://www.stripes.com/news/american-japanese-couple-juggles-marriage-with-service-to-their-respective-nations-1.479849

一方で、女性自衛官と男性アメリカ兵が結婚した実例も。海自の三等海曹である百合子さんは2012年に米国海軍兵士のブランドンさんと結婚し、2人の子供を授かった。二人は岩国海兵隊航空基地に駐留している間に出会ったとのことだ。