【防衛協力】海上自衛隊の練習機2機がフィリピン軍に有償でレンタル

武器輸出の条件が2014年に緩和されてから防衛協力を目的に、自衛隊機が外国政府へ有償で引き渡されるという今回初の試みが行われました。

今回、比律賓政府に有償で貸し出されたのは海上自衛隊の練習機「TC-90」2機です。

TC-90(写真の出典の明記 海上自衛隊公式サイト)

2017年3月27日の午前(日本時間)、マニラ近郊のサングレー海軍基地にTC-90が相次いで着陸し、若宮防衛副大臣とフィリピンのロレンザーナ国防大臣が出席する中、式典が行われました。


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現在、フィリピン政府は中国政府による海洋進出の脅威に日々直面しており、これまで自国軍の旧式哨戒機では航続距離が短く、十分な海洋監視が行えないとして日本政府に「自衛隊機を無償で譲ってほしい」と協力を打診してきました。これを受けて中国の覇権拡大をけん制したい考えのある日本政府はフィリピン政府と同調。日本が海上自衛隊の練習機TC-90を同国軍に有償で貸し出す約束を決定していました。

当初、日本政府は自衛隊機の無償譲渡を計画していましたが、国有財産を無償で供与したり、また実勢価格より安く売却することを禁じている財政法によって頓挫。そのため有償貸与という形をとることになりました。

また、フィリピン政府では「むしろP3Cのほうにすごい興味がある」としていましたが、日本政府は同型機が非常に高度な情報収集用の機器が搭載された対潜哨戒機であるため難色を示し、高度な軍事装備が搭載されておらず、比較的運用が容易なTC-90練習機に候補が決まり、同機の有償譲渡に決まりました。

ある政府関係者はTC-90練習機について、高度な装備はないが、乗員の目視とレーダーによって水上艦の監視は可能としており、写真を撮って帰ってきてから基地で分析すればいいと言います。さらに、高性能なレーダーを後付けで搭載すれば、偵察機としても運用が行えるとしています。

なお、中国政府外交部の洪磊報道官は2016年3月の会見で今回のニッピ両国による自衛隊機の有償貸出事業について「日本は言動を慎め。(日本は)絶え間なく中国に面倒を与え続けていている。改めて申し上げるが、日本は東シナ海問題の当事者ではない」と強い不快感を示しています。

自衛隊では今後も引き続き、”自衛隊でいらなくなった中古装備”を外国軍に移転すると表明しており、フィリピン政府に対してはさらに3機のTC-90のレンタル事業を継続していくほか、機体の整備とパイロットの訓練についても支援していく予定です。



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