陸上自衛隊西部方面普通科連隊

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島嶼部防衛を担い、水路潜入を得意とする”バラモン部隊”こと西普連。 Western Army Infantry Regiment 通称WAiR・・・五島の荒海を”鬼”が睨(ね)め付け、いざ征かん!

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西部方面普通科連隊の部隊ワッペン。サブデュード・カラーで略図化された図中には「正義と秩序のために」との文字。その時が来るのか。
(写真は産経新聞社様ウェブページから引用)

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部隊概要と日本の島嶼部防衛構想

内陸部や都市部に住む人たちは、島嶼部に暮らす人々の現実的な不安をあまり考えていないかもしれません。日本は、島嶼部の防備について重要性を認識し、専門の陸自部隊を配備することで、これまで以上に島嶼部の守りを固めるプランに変更をしました。その先鋒となるのが西部方面普通科連隊。長崎県佐世保市の相浦駐屯地に駐屯する同部隊は”Western Army Infantry Regiment”の頭文字を取りWAiR(ワイア)とも呼ばれます。部隊マークは五島の民芸である「バラモン凧」をモチーフとしており、荒々しい鬼の顔が、兜ならぬ、レンジャーバッジでお馴染み、月桂樹の葉を纏った”西”の文字を噛んでいます。五島では”バラモン凧”は敵に後ろを見せぬ勇猛果敢さを象徴する言葉でもあり、西普連にはピッタリのモチーフ。自衛隊では西方重視防衛にシフトしており、西方(九州や沖縄)に重点的に高性能レーダーを配置したり、特別な部隊を作っています。この”バラモン部隊”は、2002年に九州と沖縄、さらに島嶼部(とうしょぶ)防衛を目的として新編成され、有事の際は海自や空自とも連携をとって素早く出動する水陸両用の即応部隊です。空からの対処を得意とした空挺部隊である「第一空挺団」に対して、西部方面普通科連隊は海からの「水路潜入」を行う「海兵隊」的機能を持たされた部隊と言っても良いでしょう。

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WAiR隊員の7割がレンジャー資格者ですから、バケモン部隊・第一空挺団同様に精強です。WAiR隊員は海上自衛隊で潜水教育を受けるほか、アメリカへ派遣されアメリカ海兵隊から助言と訓練指導を受けています。隊員の髪型は格闘を考慮され、すべて剃り上げており戦闘仕様の男臭い坊主頭になっています。

海上自衛隊との連携

通常、水路潜入するワイア部隊の展開手段は沖合の海上自衛隊輸送艦です。真っ暗闇の海の上、艦からゴムボートで海面侵攻し、陸地が迫ると足ひれを付けたスカウト隊員が静かにボートから降り、頭と銃口だけ出して海中を音もなく泳ぎながら上陸地点へ向かい始めます。上陸するとバディとともに周辺警戒。そして真っ先にやる彼らの特異な行動が、周辺警戒しながら自分の濡れた迷彩服に砂浜の砂をまぶすこと。同化しているぜ。さらにボート上の本隊に合図を送り、上陸させる手はずになっています。

アイアンフィスト2014での訓練の様子。ディアックボートの操縦訓練をアメリカ海兵隊より受けている。

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例外的に、「レンジャー部隊」が常設されている

通常、陸上自衛隊の普通科連隊に常設のレンジャー部隊はありませんが、このワイアーには「レンジャー小隊」という班が常時編成されています。レンジャー小隊の隊員には、特殊作戦群隊員同様に特殊作戦隊員手当が支給されており、特別な訓練を行っているものと見られます。

最前線 沖縄・尖閣 完全分析 自衛隊・アメリカ軍全戦力 (ホビージャパンMOOK 463)

最前線 沖縄・尖閣 完全分析 自衛隊・アメリカ軍全戦力 (ホビージャパンMOOK 463)

4798604704 | ホビージャパン | 2013-03-30

WAiR隊員に多く見られる非官品あるいは私物装具

 

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米国で水路潜入訓練中のワイア隊員。プロテック製ヘルメットを着用している。

西部方面普通科連隊の隊員は、水路潜入の際に本来はスポーツ用で防弾機能の無いPRO-TEC(プロテック)社製ヘルメット(米軍の特殊部隊でもかなり以前から採用)を被っている姿がよく訓練で見受けられます。また、ブッシュハットを着用している姿もあります。このようにスタンダードな88式鉄帽を被っての水路潜入はあまり好まないようです。その理由は一般に言って、PRO-TECが樹脂製で平均700グラムほどに対して、最小サイズが1キロ、特大サイズで1.3キロ近い88式ヘルメットの重量のためとされます。さらに筆者の憶測ですが、ケブラーが水に弱いため、あるいは88式に穴がなく、水中での水抜けの悪さのためかと思われます。ただ、上陸後に余裕が出来れば防水処置された88式を背嚢(空挺仕様)から取り出して被りなおすかもしれません。完全なる憶測なのですが。
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また、同部隊の特徴として、他部隊ではあまり使用されない装具、しかも個人でそろえた装備が散見されます。これについては、「ダイヤモンド」の公式HPで元隊員の江口晋太朗氏 [編集者・ジャーナリスト]のおはなしが掲載されており、興味深いでしょう。

部隊の文化としては、どこかベンチャー気質に似たようなものがあったと感じている。例えば、部隊の装備や設備も、自身がより良いものだと感じたものは、積極的に上司に提言していた。具体的にはブッシュハットと呼ばれる、南西諸島独特のうだるような暑さをしのぐための防暑帽や、履きやすさ歩きやすさにこだわった新型のブーツ、従来の水筒よりも容量が確保できるキャメルバック型の水筒が正式に武器として採用されるなどの例がある。 他にも、現場の隊員を活動しやすくするための道具や訓練内容などを思いついたならば、すぐさま上司に提案し、仮説検証を通じて正式採用されるケースも少なくない。これもすべて、自分たちの現場としての行動を容易にすることこそが、任務遂行に必要なものであると現場として実感する、現場主義を貫く部隊だからだ。

典拠元 http://diamond.jp/articles/-/43705?page=3

なるほど、ワイアでは部隊単位、個人単位で購入したとされるチェストリグ、マガジンポーチなどの個人装具も使用されている理由はそこにあったんですね。陸上自衛隊では私物装備についてユルイ、厳しい部隊があり、私物装備で統制の美を乱すのを嫌う連隊長などは口やかましく「私物禁止!戦人禁止!」などと一律禁止にしているところもありますから、ワイアは比較的自由度の高い、フリーダムでAmericanizeされた部隊と言えるでしょう。

160224-M-RK999-327キャロットのラバー製89式イミテーションを携行しているワイア隊員。キャロットは89式の電動ガンでは成功しなかったが、現在は陸上自衛隊に89式のTRG(タクティカル・ラバー・ガン)という名称のイミテーションを納入しており、西部方面普通科連隊の水路潜入訓練で使用されている。(撮影者:米国海兵隊)

キャロット公式ページ
http://www.carrot-tokyo.com/

2015年発足予定の3000人規模の新部隊「水陸機動団」の中核に

この西部方面普通科連隊は、今後新設される予定の新部隊「水陸機動団」の中核になると防衛省が公表しました。この部隊は離島防衛力強化を主眼として新設されるもので、規模は3000人程度と第一空挺団をしのぐ大所帯となる予定ですが、その中核には西部方面普通科連隊の700人が充てられると同省は公表しています。
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2014年2月、AAV7がついに日本へ到着。離島奪還能力の向上へ

800px-thumbnailのたび、陸上自衛隊で新規採用が決まり受領したAssault Amphibian Vehicle Personnel, Model 7、通称AAV7は、アメリカ軍が配備する水陸両用装甲兵員輸送車です。陸上自衛隊が水陸両用の戦闘車両を配備するのはこれが史上初となります。日本の島が外国勢力に不法占拠された結果、自衛隊では離島奪取に主眼が置かれることになりました。防衛省では2018年度までに52両のAAV7を水陸機動団へ配備するとしています。

 

 

まとめ

  1. 西部方面普通科連隊は島嶼部防衛を担任する水陸両用の即応部隊。
  2. 第一空挺団が空挺侵攻なら、西部方面普通科連隊は水路潜入で斬り込み役を務める。
  3. 西部方面普通科連隊は将来創設される水陸機動団の中核となる。
  4. AAV7や近日配備のオスプレイにて迅速な展開が可能である。
このようにまとまりました。

兵士に聞け

兵士に聞け

B00H95HJN0 | 杉山隆男 | 小学館 | 2007-07-11


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