自衛隊の災害派遣装備品各種

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災害時は最初の72時間でどれだけ対応出来るかが、その後の鍵になる


自衛隊では過去様々な災害に対し、災害派遣を行っています。2014年9月に発生した御嶽山の噴火による被災者救助活動には警察機動隊、消防、陸/空自衛隊の各隊員が派遣され、自衛隊ではヘリのほか、89式装甲戦闘車も出動しましたが、一部において自衛隊の装甲車については、火砕流に耐えられるか、否かという議論も起きました。実際のところは製造メーカーも自衛隊も過去、そのような試験を行っていないというのが実情で、耐えられるかどうかは不明です。今回の噴火では火山灰と火山弾による被害が深刻でしたが、雲仙普賢岳の時のような大規模な火砕流は発生しませんでした。また陸自隊員は火山弾の直撃から身を守るため、防弾チョッキを着用し捜索活動を行いましたが、災害派遣で防弾チョッキを着用した点も極めて異例です。この噴火では山頂を登山中の子供や大人など50名近くが亡くなりましたが、犠牲者の多くが噴火による火山弾の直撃を頭部などに受けて命を落としています。検視を行った医師によれば、噴石が頭蓋骨を貫通していた御遺体もあり、例えヘルメットを被っていても防げなかったそうです。
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災害救助任務の各種装備

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自衛隊では災害時に使用される多くの救助用品があります。中でも「人命救助システム」は自衛隊で配備されているレスキュー用品セットで、1型と2型があり、また個人用と部隊用があります。2型はコンテナーにセットされて配備される資材で、1995年に発生した阪神淡路大震災のおり、自衛隊がそれまで有していた装備では対処が難しかった事を教訓に開発されました。個人用装備にはロープ、作業手袋、ピックつき手斧、レスキューナイフ(折りたたみ式)レスキューベスト(ケブラ製)。小隊用にはエンジン式削岩機、作業用照明具、エアジャッキ、背負い式消化ポンプ。
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中隊用にはカッター&レフレクタージャッキ、エンジンポンプ、スプレッダ(車のドアなどのこじあけ)、万能搬送具(ヘリ吊り上げ可能)、折りたたみ式リヤカー、破壊構造物探索機。分隊用には、エンジンカッター、収納ケース、ピックつきバール、ピストン式破壊工具、チェンソーなど。これらの装備はコンテナに中隊レベルの活動を支援する機材をまとめてヘリで輸送可能で、被災地での速やかな展開ができます。しかし、基本的には人力での運搬が可能なことが念頭に置かれているのも特徴です。また、これらの装備品は民生品の利用により調達価格を下げている点も興味深いでしょう。民生品とは市販品の資機材などを自衛隊が購入し「自衛隊仕様」として使用している装備などを指します。たとえば坑道掘削装置は自衛隊向けに開発されたものではなく、一般に販売されるのと同じ機種であり、これを陸自の施設部隊がOD色に塗って配備しています。演習で配給される一部の糧食についても、カップ麺など市販品がそのまま出されることも多く、調達費を低く抑えることが出来ます。

陸上自衛隊 渡河ボート

74式大型トラックによって牽引運搬される渡河ボートは洪水などでの水難者の救助等に使用されます。

新型救助用具 レスキューロケット

空気圧式ロケットで救命胴衣を数百メートル先までぶっ飛ばすこのレスキューロケットは河川や海などの救助で活躍します。

忘れてはならない迅速な足が、偵察バイク。
バイクは偵察隊の斥候が主な任務ですが、災害時にはいち早く投入され、迅速な情報収集手段としても活用されます。

自衛隊の戦車や装甲車が災害派遣に投入された?

戦車は戦闘車両の最たるもので災害時に使用することは本来想定されておらず、自衛隊でも戦車が災害派遣されるのは異例中の異例であるものの、実際に過去において雲仙普賢岳噴火の際に陸自の配備する74式戦車や装甲車が災害派遣されています。これは74式に搭載されているアクティブ赤外線投光器による索敵能力を夜間の警戒活動に利用するための派遣でした。装甲車は万が一の火砕流からの防護です。さらに2011年3月、福島第一原発の放射性瓦礫除去任務としてNBC防御能力の高い74式戦車を投入するという案が持ち上がり、実際に静岡県の陸自駐屯地からドーザーブレードを車体前面に取り付けた74式戦車2両を大型トレーラーに載せて福島まで運びました。投入を決めた防衛省は「気密性が高く、放射線の防護能力が高いため」と説明しましたが、実際には使用されることなく、現場付近で待機したまま、実際に瓦礫除去には使用されることなく、帰投しました。74式戦車に白羽の矢が立ったのは、74式が核戦争による放射能防護をある程度目的として開発されており、高い放射線防御能力を持っていることが理由です。



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